MaiPenRai
Top
明洞 南大門 東大門 梨大周辺 新村
明洞で出会った親切なおじさん!
 
 
 

韓国に到着した日、ソウルは雨模様で、夜になると一段と冷え込んできました。初めて来た韓国での晩ご飯に期待して、ソウルの銀座とも渋谷とも呼ばれている明洞(ミョンドン)にやってきました。空港に出迎えてくれていた韓国人ガイドのキムさんの紹介のレストランにいって、サムゲタンを食べてみました。サムゲタンが9,000W、ビールは4,000Wでした。サムゲタンは若鶏の内蔵を取り出した中に餅米、高麗人参、なつめ、くり、銀杏を入れて煮込んだもので、精力増進にも効果があると言われているそうです。寒いソウルの夜に、この暖かいサムゲタンは、とても美味しかったです。

食事が終わって、ちょっと街を散策してみました。レストランを出て裏通りに入ると、いろいろなお店がありました。すでにその日の営業を終えて閉まっている店も多かったのですが、中に2〜3、メガネ屋さんを発見しました。結局、2件のメガネ屋を見てみましたが、どちらも日本語の韓国旅行ガイドブックに掲載されていて、しかも、僕たち以外の日本人旅行者も来ていました。

最近、韓国でメガネを買う日がかなり増えているようです。フレームは安いもので、10,000W(約1000円)、形状記憶と呼ばれている柔軟性のあるフレームの場合には30,000W(3,000円)、またレンズは視力によって20,000W、40,000W、60,000W(2,000円〜)などといろいろあるようです。約20分くらいでメガネはできてしまうので、かなりお買い得かも知れません。

さて、メガネ屋を後にして歩いていると、ミリオレ(Migliore)というファッションビルに到着しました。ガイドブックで見たときには、日本で言えばラフォーレ原宿とか109のようなものかと思っていましたが、入ってみると、小ぎれいなアメヨコのお店みたいな感じで、細かく区切られた小間の中にお店があり、衣類を売っていました。このミリオレ、午前3時まで営業をしているそうですが、到着したのが11時過ぎで、あまりお客さんは多くありませんでした。

ミリオレの最上階にはフードコートがあり、夜中でもいろいろな食事ができるのですが、すでにサムゲタンで満腹だったので、デザートにアイスクリーム(170円)を食べることにしました。かなり満腹な状態になったので、そろそろ帰ろうと思いましたが、すでに午前0時を回っており、地下鉄はもう動いていませんでした。後で見たところ、ソウルの地下鉄は午後11時台が終電のようでした。

さっきまで降っていた小雨は、ちらほらに変わっていました。仕方ないので、ミリオレと道路を挟んで反対側のファミリーマートでお茶を買って、ホテルまでタクシーで帰ることにしたのですが、ソウルでタクシーに乗るのは初めてで、どうしたら良いかわかりません。地下鉄が終わって、タクシーに乗ろうとしている人がたくさん、歩道から車道に出てタクシーをつかまえようしています。ここまでは、日本と同じかも知れませんが、どうやらソウルでは相乗りタクシーがふつうのようなのです。そこで、すでに客が乗っているタクシーでも、タクシーを捕まえようと立っている人を見ると減速したり、止まったりします。そして、助手席側の窓の隙間から、自分が行きたい地名を叫ぶのです。

この状況を把握するまでの間、たぶん10分以上、車道で呆然と立ちつくしていました。そして、たぶん相乗りタクシーに乗ることはムリなので、空車を捕まえられるまで努力しなくてはならないだろうなと考えていました。そんなとき、近くでタクシーをひろおうとしていた50歳くらいのオジサンが何やら話しかけてきました。向こうは完全に韓国語。あまりお互いに通じていなかったのですが、僕たちが日本から来たことは伝わり、そのオジサンも日本に行ったことが2、3度あり、歌舞伎町などにも行ったことがあると行っていました。そして、どこのホテルに泊まっているのかと聞いてきて、この時間帯はタクシーをつかまえるのが大変なんだと、しきりに説明してくれ、ジェスチャーをまじえて、俺がなんとかしてやる、みたいなことを言っているようでした。

数分後、オジサンは空車のタクシーをつかまえました。そして、助手席のドアを開けて運転手に僕たちが日本人でホテルまで行く必要があることを言ってくれていたようでした。僕と友人はタクシーの後部座席に乗り込んだのですが、オジサンはそのタクシーには乗らず、タクシードライバーに10,000Wのお札を握らせると、僕と握手をして去っていきました。

タクシーは10分も経たないうちに、今回のソウル旅行の宿泊先である新羅ホテルに到着しました。ソウル初日、韓国のやさしいオジサンに出会えたことが、僕にとっては、とても忘れられない思い出となりました。